よく使う組み込み関数の一覧。すべての組み込み関数の一覧は公式サイトへ。
bool()
は、真理値を判定する組み込み関数。空文字や空の要素の判定にも使える。
# 空文字・空要素・0・NoneはFalseとなる
空 = ''
print(bool(空))
空 = []
print(bool(空))
print(bool(0))
print(bool(None))
もっとも、オブジェクトそのものも真偽値判定に使える。
float()
は、"1.5"
のように文字列となっているデータ型を小数値に変換(戻り値)する組み込み関数。
例えばinput()
で受け取ったキーボード入力は文字列なので、そのままでは計算に利用できない。
入力 = input() # 数値を入力しても文字列扱い
print(float(入力) + 0.5)
print(入力 + 0.5) # こうするとエラー
help()
は、主に対話モードで実行する組み込み関数で、ヘルプシステムが起動する。そこで調べたいキーワード(モジュール名やオブジェクト名など)を打つと、その説明を参照できる。
>>> help()
# プロンプトが「help>」に変わる。
# randomモジュールについて調べたいとき、
help> random
# 文字列オブジェクトについて調べたいとき、
help> str
# 元の対話モードに戻る
help> quit
python3 -c "help('キーワード')"
input()
は、標準入力(キーボード入力)からの文字列を受け取る組み込み関数。関数実行で端末入力待ちになり、その後改行が行われるとプログラムに戻り、1行分の入力文字列を受け取る。数値が入力されても文字列扱いとなる。
入力 = input()
print(入力)
int()
は、"10"
のように文字列となっているデータ型を整数値に変換(戻り値)する組み込み関数。
例えばinput()
で受け取ったキーボード入力は文字列なので、そのままでは計算に利用できない。
入力 = input() # 数値を入力しても文字列扱い
print(int(入力) + 5)
print(入力 + 5) # こうするとエラー
小数点以下は切り捨てとなる。
print(int(1.99999)) # 1
# これは誤差
print(int(1.9999999999999999)) # 2
print(1.9999999999999999) # 2.0
len()
は、文字数やリストなどの要素数を調べる組み込み関数。
入力 = input()
print(len(入力)) # 入力の文字数
リスト = ['Python', 'HTML', 'Java']
print(len(リスト)) # リストの要素数
max()
は、最大値を返す組み込み関数。
print(max(100, 1, 10)) # 100
min()
は、最小値を返す組み込み関数。
print(min(100, 1, 10)) # 1
open()
は、ファイルの読み書きに使う組み込み関数。詳しくはファイル操作へ。
pow()
は、累乗の計算をする組み込み関数。下記は2の10乗。累乗は関数の代わりに演算子**
を使ってもいい。
print(pow(2, 10)) # 1024
print(2**10) # 1024
print()
は、端末画面に文字列を表示(標準出力)する組み込み関数。デフォルトで最後に改行が行われるが、改行させない場合は後ろの引数をend=""
とする。下記は1行で「HelloWorld!」と出力。
print("Hello", end="") # 改行なし
print("World!")
標準エラー出力(端末画面にエラーとして文字列を表示)とするなら、引数にfile=sys.stderr
を付ける。
import sys
print("エラー発生", file=sys.stderr)
range()
は、指定範囲の整数列を生成する組み込み関数で、特にfor
文で使う。
for i in range(5):
print(i) # 0から4
for i in range(10, 15):
print(i) # 10から14
for i in range(20, 30, 3): # ステップを3
print(i) # 20 23 26 29 (3ずつ増える)
for i in range(10, 5, -1): # ステップをマイナスにして逆順
print(i) # 10から6
生成されたrangeオブジェクトをリスト化するにはlist()
関数を使う。
範囲 = range(10, 20, 2) # 10から開始、20未満、ステップは2
print(list(範囲)) # [10, 12, 14, 16, 18]
round()
は、数値を四捨五入する組み込み関数。引数2は小数点以下の桁数。
print(round(3.14)) # 3
print(round(3.141592, 3)) # 3.142
str()
は、数値などのオブジェクトを文字列にする組み込み関数。例えば数値と文字列を+
で文字列結合したいときなどに使う。
print('今年は' + str(2016) + '年') # 今年は2016年
print('今年は' + 2016 + '年') # こうするとエラー
sum()
は、合計値を出す組み込み関数。引数はリストなど。
リスト = [1, 10, 100]
print(sum(リスト)) # 111
type()
は、オブジェクトの型を判定する組み込み関数。
オブジェクト = "abc"
print(type(オブジェクト)) # <class 'str'>
オブジェクト = 10
print(type(オブジェクト)) # <class 'int'>
オブジェクト = False
print(type(オブジェクト)) # <class 'bool'>
オブジェクト = [1, "あ", True]
print(type(オブジェクト)) # <class 'list'>
オブジェクト = None
print(type(オブジェクト)) # <class 'NoneType'>